多すぎる

性被害が、トラウマになることは理解できる。

metoo なんかだと、強く怒っている。


私は、怒れない。 

映像としてみえているもの、怖さ、痛さ、気持ち悪さを感じるものが、多すぎて。

加害者と私の関係性も多様だ。

にわかに信じられないんだけど、

本当かどうかはわからないから、

そこは置いておいて、怒ったり悲しんだりできないことが問題だと自分で思うの。


セラピストが、 

加害者の中に治療者もいるの?


と聞いてきて、否定はしなかった。

アメリカの医師免許取得者が、

やっているオフィスだったな。

バッチフラワー レメディの話をしたり

催眠の話をしたりしていた。

まあ、それはただのセクハラだから。

おおごとじゃないよ、多分。


あまりに数が多い だから、自分に非がないのかわからない、と私がいうと


自分が誘惑してるってこと?

それとも仕事にしていた?

ごめん、これは答えなくていいよっていう。

ただ、同じことを繰り返してみて、次こそは違う経験になるようにって感じで行動したかもね、と。


より深刻なのは、生徒 の時のことだ。

中学と、小学生と。

話しやすい、中学生のときに、なにかあったという話をした。


親密さがある関係なら、より深刻な傷になる可能性はあるよ、ガードがさがるからねってセラピストはいう。


中学なんて、先生は絶対だし逆らえるわけがないよね。

いまなら同じくらいでしょ、

親戚の子どもとか、親戚とか、

そういう人がやってたら、

ふざけんなお前なにやってんだよってなるでしょ。ほんと憤りを感じる


と、セラピストが声をあらげる。

多分、私のかわりに怒ってるんだろうなと理解したけど。遠い。



みえていること。

相手は英語の教師で、私はクラス委員をしていたので、よく教材の準備を頼まれていた。

だから、放課後に、その教師と2人になることはよくあった。ほかの英語の教科担当は、小さい子どもがいるから早く帰宅していた。


文化祭か何かで、教師陣の出し物があり、その教師に楽器を教えることになったんだ。譜面が読めて楽器ができるから。

それで、放課後に英語のリスニングの部屋?防音の。そこで楽器を教えていて。


で、服の上から脇腹をさわりはじめたんだよね。最初は椅子から落ちないようにって。

変だと思ったんだけど、

はそんな大した容姿じゃないし、別にモテもしない自意識過剰だろう勘違いだろうと思っていたんだよね。そのままにしてたら、服の上から触ってきてて。


で、楽器のやり方よくわからないからやってみせてよって言われて、抱え込まれて楽器の前に座らされて。で、身体をどんどん触りはじめて。私は、身体が固まっちゃって、動けなくて、喉ガラガラからで声も出なくて。

なんで触られているのかわかんなくて混乱してたんだよね。性的な知識がなさすぎて、自分がされていることの意味がわからなかったんだ。服の上とかさらにその先からしばらく触っていて、私の様子を伺っていていた気がする。


混乱とか戸惑いとかだよね。ほんと。動けなくてどうしたらいいかわからなくて。

自分が女性としてみられる?ということと、自己評価が結びつかず、私なんかを女性としてみるはずないという強固な気持ちから、動けなかったんだなあ。


やっと言えたのが、幼馴染が、私に本を貸すのに待ってるんです。あまり遅いと様子をみにくるかもって言ったら、それは悪かったね、ってあっさり何もなかったみたいに解放された。


何もなかったみたいに。次の日も、何もなかったみたいに。


でも、書いてみたら継続的に何かされたわけじゃないし、最後までされてないから、大したことじゃないか。少なくとも、私にとっては。